ジャニオタ納め〜ジャニーズアイドル森田美勇人くんへ〜

ぼーっと病室でツイッターを眺めていたら、Love-tuneが、森田美勇人くんがジャニーズを退所するという文字が目に飛び込んだ。


「ああ、そうか」と思った。


悲しみも怒りも希望も絶望も、特に何の感情もそこになかった。


ただ「ああ、辞めるのか〜」と、それだけ思った。


横浜アリーナでの単独ライブを終えて以来メディアの露出が無くなっていって、何かが起きてるだの起きてないだのいろんな憶測が飛び交ってはタイムラインに墓場ができたり、強い怒りの言葉が連ねてあったり、つとめて明るく希望を語るツイートが並んだりするのをなんとなく眺めていた。そうこうするうちにあっという間に冬が来て、「退所」というお知らせを公式から受けた。


応援していたアイドルが、愛した場所から去るというのにこんなに気持ちが動かなかったのは、私の気持ちがそこから離れてしまっていたことにほかならないけれど、離れてしまったなりに自分の気持ちを整理しようと思ったので、こうして化石化したブログをこじ開けてとりとめもなくだらだらと書いてみる。


横アリ単独公演が終わった以降、突然私は入院、手術をすることになった。自分の体力や気持ちや時間やお金がどんどん削られていって、いろんな人に迷惑をかけて、心身共に消耗していた。自分のことでいっぱいいっぱいで、それ以外のことを考えられなかったというのもあるし、これ以上感情が乱れるのは無理だと身体が判断して自然とジャニーズから離れていった。


生きていれば、そりゃいろんなことがあって、当然、自分の行いや努力ではどうにもならないことも起きてくるっていうのはこれまでも経験していたし、分かっちゃいたけど、今回このタイミングでこういうことが重なって、なんだかすごく疲れてしまった。


自分の人生なんだから自分の決めたように、思い通りに動かしたいのは山々だけど、怪我や病気や事故はいつ起きるか分からないし、突然事件や犯罪に巻き込まれるかもしれないし、自分だけじゃなくて、家族や大切な人がそういう窮地に立たされることもまた予測できないわけで、この先何年あるか分からない自分の人生を見つめて、すごく疲れてしまった。

上手くいってもいかなくても、どんなに悲しくても辛くてもひもじくても自分に呆れてがっかりしてどうしようもなくても、それでも生きていかなきゃいけないっていう現実に、すごく疲れてしまった。


すごく疲れてしまった。


こんなに書くと「いやもう心療内科行けば?」とか言われそうだけど、そうなる前に私は逃げた。自分の行いや努力ではどうにもならない悲しいこと辛いことは避けられないから、それ以外の、どうにかなる部分をどうにかしようと思った結果が「逃げる」ことだった。

何年応援してきたとか、いくらお金を使ったとか、もういいじゃん。××担の〇〇ちゃんは「〜〜」って言ってるから絶対「〜〜」って思うべき!とかそんなことあるわけないじゃん。趣味なんだから、好きなように楽しんで(もちろん周りに迷惑かけたり傷つけたりしない範囲で)、嫌になったら辞めればいいじゃん。楽しくないなら距離おけばいいじゃん。


というわけでジャニーズから離れていった。


アイドルを応援するってことは、生きてる人間を応援するってことで、アイドル自身の人生の中にもまた、自分と同じように予期せぬことは起こりうる訳で。本人の意思で「(ジャニーズ)アイドルを辞める」選択をした人もこれまで何人も見てきた。ここにも私の意思や願いに反して「どうにもならないこと」が起きてくる訳で。他人の人生なんだから、アイドルであるというだけで人生を決める選択を強要することはできないし。人生の一部を覗かせてもらうってことは、相応の覚悟が必要なのかもしれないけど、そんなこと考えて趣味やってたらちっとも楽しめないじゃん、とも思う。(これはいろんな経験を重ねて覚悟を持って真摯に応援しているオタクに対して失礼かもしれない、すいません) 


自分の人生がうまく回らないときにアイドルのオタクやるって、すごくエネルギーの要ることだと思った。今までは、悲しいとき、辛いとき、見るだけで元気が出てきて、活力になってくれるのがアイドルだったけど、アイドルも人間だから、いつもそうとは限らない。わたしはわたしが楽しく生きるために趣味としてアイドルを応援したいから、楽しくいられない今はちょっと距離を置こう、と思った結果がこれです。


この先またジャニオタやるかどうかも分からないし、美勇人くんが、Love-tuneが、これからどうなるのかも分からないけれど、「この人見てたら幸せになれる!」って本能が叫んだら、しれっとオタクやってるんだろうなと思う。逃げた、離れたと散々書いたけど今も美勇人くんの顔見れば純粋に「超かっこいい」と思っています。好きだった気持ちは嘘じゃないし、きっとこの先もお顔を拝見する機会があるのだとすれば、変わらず「超かっこいい」って言ってると思う。12月をどう締めくくって、1月からをどう迎えるのか分からないけど、新しい一歩を踏み出すために頑張っている美勇人くんに遠くから思いを馳せて、わたしもわたしの人生を頑張ろうと思う。


最後に森田美勇人くんへ。

ジャニーズアイドルとして積み上げてきたキャリアのうちの僅かな期間ではありますが、応援できたことを幸せに思います。いつも最高にかっこいい顔とパフォーマンスで幸せを届けてくれてありがとう。この先の美勇人くんの人生が幸せと喜びと笑顔で溢れることを願っています。